SE⇒総合コンサル転職者の日記

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入門 考える技術・書く技術 日本人のロジカルシンキング実践法

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 

正月休みで比較的時間があるので、最近読んだ本の内容について、アウトプットをしようと思います。

 

今回読んだ書籍は、

山崎康司著「入門 考える技術・書く技術 日本人のロジカルシンキング実践法」

です。

 

入門 考える技術・書く技術――日本人のロジカルシンキング実践法

入門 考える技術・書く技術――日本人のロジカルシンキング実践法

  • 作者:山崎 康司
  • 発売日: 2011/04/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

この本を手に取ったきっかけ

コンサルタントたるもの、ロジカルシンキング(情報整理・構造化等)は必須のスキルですが、私は未だに大の苦手としています…。

残念ながら、それゆえに昇進が遅れているので、そろそろ本腰を入れて弱点克服に努めようと考えました。

 

ロジカルシンキングを学ぶ書籍は数あれど、最も有名と言ってよいのが、

バーバラ・ミント著「考える技術・書く技術」

でしょう。

コンサルタントでこの本を知らない人はおそらくモグリだというほど有名です。

もちろん私もこの本で学ぼうとしたのですが、この名著(迷著?)には致命的な欠点があります。

 

兎にも角にも、「極めて難解」なのです…。

 

実は、この書籍は2年以上前から持っていたのですが、内容を理解するのも厳しいレベルで、日々の業務で実践に移すことは全くできていませんでした。

また、ただでさえ難しいのに、翻訳本であるが故、日本語とマッチしない部分が多くあるため、自分のアクションに全然落とし込めないのです。

今まで3回ほどチャレンジしたものの、残念ながらほぼ進歩がなく、完全に挫折しました…。

 

そこで出会ったのが、今回の「入門 考える技術・書く技術」でした。

この本は、前述のバーバラ・ミント女史の著作の翻訳を担当された、山崎康司さんが書かれた本です。

原著が難解であることや、日本語特有の問題(主語の省略がままある、結論を文末に持ってくる文構造、接続詞の意味があいまい、等)を考慮して、原著から重要なエッセンスを取り出して再構成し、日本人が活用できるよう、改めて整理してくださっています。

 

書籍の概要

この本のテーマをざっくり言うと、

「情報を整理して、わかりやすく文書で相手に伝えるスキルを学ぶ」

ことに尽きます。

 

文書は、誰かに何かを伝えるために書くものですから、読み手のことを考えた文書でなければ、価値は低いものになってしまいます。

 

また、必要な情報が書かれた文書であっても、その構成によって相手の理解度は全く異なります。読み手が読んだ後に

「で、何が言いたいの?」

という疑問を残してしまうこともあるでしょう。これでは、適切に相手に内容を伝えられているとは言えないですよね。

 

そこで、主に以下の2点が重要になります。

 

読み手の関心・疑問に向かって書く

そもそも、読み手がなぜ文書を読むかというと、自分がかかわっているビジネスの状況を改善したいと考えており、そのための情報が得られるからと言えます。

読み手の関心・疑問に沿って文書を書くことで、「目的」が明確な文書になり、より読み手にとって「よい」文書、欲しい情報が得られる文書になるということです。

具体的な手法として、「OPQ分析」というフレームワークでの整理を紹介してくださっています。


 O ⇒ Objective(望ましい状況)

 P ⇒ Problem(問題、すなわち現状とObjectiveのギャップ)

 Q ⇒ Question(読み手の疑問)

 A ⇒ Answer(答え/文書の主メッセージ)

 

これらを明らかにすることで、読み手の目線に立った文書に一歩近づくということですね。

 

考えをピラミッド構造で整理する

もう一つは、読み手に伝える考え・メッセージを構造的に整理することがポイントです。

だらだら、のべっと書かれた文書のわかりづらさは、どなたも体感したことがあるのではないでしょうか。

 

例えば、あるメッセージに対して根拠が10個述べられていたとしたらどうでしょうか。

正直、頭に入ってこない、覚えられないという状態になると思います。

 

そのような場合、近しい内容をグループ化して、1つの大きな根拠の下に、複数の説明を紐づけるなど、構造を見直す工夫が必要になります。

10個あった根拠も、グループ化して3つほどにまとめられれば、読み手から見ても整理された感じがして、頭にも入ってきやすくなります。

 

近しい内容をグループ化して、その要約された内容が上位に来るピラミッドを作ることで、複雑な内容も整理されて、「伝わる」ようになるのです。

 

最終的なアウトプット(メール、パワーポイント等々)に落とす際には、ピラミッドに整理した内容を使って書くだけで、構造的に整理されたものになります。

 

上記2点の内容を中心に、具体例も交えながら「考える技術・書く技術」を学ぶことができる書籍になっています。

 

所感と今後のTODO

大変わかりやすく、十分にロジカルシンキングの基礎を学べる書籍だと感じました。(最初から、こっちの本で勉強すればよかったです…)

結局あまり難しいことを学んでも、結局日々の業務に活用できないですからね…。

今後はまず、学んだ内容を自分のスキルとして定着させていこうと思います。

 

そのためのTODOとして、書籍内で紹介されていた以下のトレーニングに取り組むことにしました。

  1. メールは「感謝の言葉にPDF」
    メールを書くにあたり、論理的な構成で作文するトレーニングです。概要は、
     ①感謝の言葉
     ②Propose statement(目的文・主メッセージ)
     ③Detail(Pの詳細)
     ④Follow action(今後のアクション)
    の構成でメールを書く、というものです。

    まず、感謝の言葉を最初に述べることで、良い内容でも、悪い内容でも、読み手に「読む気」にさせた上で、
    最も伝えたい内容(P)を伝え、その後で詳細(D)を語り、今後のアクションを伝える(F)
    という構成にすることにより、相手は内容を理解しやすく、アクションも明確に伝わります。

    最も身近なビジネス文書であるメールを使って、上記の構成で、わかりやすい文書を書くことを習慣化させたいと思います。

  2. 1日1回ピラミッド×4か月
    その日書いたメール(もちろん、会議・社説・新聞の記事などでも可)のうち、なるべく中身のあるものを1つ選び、10分間で簡単なピラミッドを書く、というものです。
    本来は、ピラミッドで内容整理→文書化なのですが、時間がかかるためあえて逆転させて短時間でのトレーニングを行います。1日10分であれば、確かに継続できそうな気がするので、頑張ってみようと思います。

コンサル以外のあらゆる業種でも、ロジカルシンキングドキュメンテーションは非常に重要なスキルだと思いますので、興味がある方はぜひ読んでみてください。

 

 

年始からがっつり書いてしまいました…。

もう少しかいつまんで書かないと、負担になってしまうのでもう少しライトなブログを今後は書いていきたいと思います…。

それではまた。